現地ニーズに即した水上太陽光発電事業の開発

2022年10月17日

ティ―・エス・ビー株式会社では、再エネ発電事業の海外展開を目指し、事業開発を行ってきました。同社は、水上太陽光発電設備は、環境影響が少なく未利用地を活用につながることを考慮し、タイ王国プラチンブリ県カビンブリ郡の工業団地のため池における5MWの水上太陽光発電システム導入事業、ラオス人民民主共和国ビエンチャン市内の3箇所のため池における14MW水上太陽光発電システム導入事業を開発し、各事業は2016年と2017年にJCM設備補助事業として採択されました。水上太陽光発電は、陸上での太陽光発電と比較し、発電効率が高いことが技術の特徴として挙げられます。また、事業地として選定されたため池の水は、浄化後、工業団地内にある工場及び寮などでの利用を目的としており、水上太陽光発電設備は、水資源の蒸発を防ぐことで、水資源の確保が必要不可欠な地域において、貴重な水資源を確保する役割を担っています。

また、事業地に隣接する工場では、生産過程において大量の水が必要となりますが、同国では地盤沈下の原因となることから地下水のくみ上げを禁止しています。そういった状況からため池での水資源の確保は重要であり、同発電設備設置による水の蒸発抑制効果も事業地において重要な役割を果たします。ラオスでは豊富な水資源による水力発電が普及していますが、乾季は水力発電による出力が下がります。そのため、同国政府の再エネ比率を伸ばす方針において、新たなエネルギー源の確保が必要とされています。同社が実施する水上太陽光発電事業はこの方針に貢献します。