記事掲載:市場メカニズムを通じた気候変動の野心実現:パリ協定6条のパイロット活動の活用(IISD Knowledge Hub)
2021年5月28日
市場メカニズムを通じて気候変動の野心を実現において、JCMを含むパリ協定6条のパイロットプロジェクトについて紹介する記事がIISD SDG Knowledge Hubに掲載されました。
本記事では、パリ協定による2030年までの各国の気候変動緩和目標達成に向け、実施指針(ガイダンス)について交渉中である市場を活用する様々なアプローチについてまとめられたパリ協定6条に関連し、京都議定書からパリ協定に至るまでの市場メカニズムの進展について述べています。
また、現在世界で多数の市場メカニズム制度が運用されており、その先駆けとして日本国が運用する脱炭素及び優れた緩和活動を目的としたJCMの経験等がパリ協定6条の交渉における貢献可能性について紹介するとともに、各国の野心や環境十全性を維持し、持続可能な開発目標に沿った一貫した規則を備えた協力を支援する市場の必要性について述べています。
概要は以下の通りとなります。
- 温室効果ガス排削減のための市場メカニズム及び非市場メカニズム運用規則に関する交渉が継続しており、市場メカニズムが環境十全性を維持しながら野心を動機付けることを、各国がどのように確保するか明らかではない。
- 同時に、パリ協定6条の運用規則がなくとも、締約国が炭素市場を活用することを妨げないと考えられ、世界中で多数の自主的な市場メカニズム制度が運用されている。
- 日本が、NDC達成と持続可能な開発貢献のため、パートナー国との協力に基づいた脱炭素技術移転による排出量削減方法として2013年に設立された日本の二国間クレジットメカニズムは、パリ協定6条におけるパイロットプロジェクトの「先駆け」として見なされる。
- 締結国は炭素市場への透明かつ一貫した高品質のアプローチを目指しており、6条のパイロット活動で学んだ経験、識見、教訓は、交渉への貴重なインプットとして有効となる可能性がある。
関連リンク
当該記事は、以下のリンクよりご覧いただけます。
Delivering Climate Ambition Through Market Mechanisms: Capitalizing on Article 6 Piloting Activities(IISD SDG Knowledge Hubウェブサイト・英語)
同記事の日本語要約はこちらからご覧いただけます。