COP26サイドイベント傍聴:北欧におけるカーボンニュートラルと市場メカニズム(2021年11月9日)

2021年11月22日

「北欧におけるカーボンニュートラルと市場メカニズム (Nordic Climate Neutrality and Market Mechanisms)」

開催日:2021年11月9日(火)
主催:Nordic Council of Ministers (NCM), Nordic Development Fund (NDF), SINTEF Foundation (SINTEF)

本ウェビナーでは、カーボンニュートラルを目指す北欧諸国におけるカーボンプライシング施策及び炭素市場に関する地域内及び国際協力の進捗と展望について、公的機関、研究機関、コンサルティング会社、政治家、NGOから取組の共有と議論が行われた。
北欧閣僚理事会(Nordic Council of Ministers: NCM)からは北欧諸国における協力活動の概要について、研究機関であるSINTEF からはCCUS等の革新的な緩和技術の検討状況について、Perspectivesからは協力活動のイニシアティブである「Nordic Dialogue on Voluntary Compensating」の進捗について、WWFからは企業の自主的な緩和取組のあり方「階層的な緩和取組(Mitigation hierarchy)」のコンセプトとカーボンクレジットの位置付けについて、スウェーデン緑の党からは北欧を含む欧州排出量取引制度と国境炭素調整措置(CBAM)の意義と将来的なグローバルな炭素価格の導入の可能性について、NEFCOからはパリ協定6条の枠組みにおける海外でのパイロット事業の進捗について、それぞれ紹介された。
ディスカッションセッションでは、発表内容を踏まえていくつかの論点について議論が行われた。まず、削減と除去のバランスを取ることの難しさ及び重要性並びに除去クレジットをETSに組み込める可能性が言及された。次に、自主的炭素市場への政府の介入について、国レベルの緩和目標と自主的取組の区別の必要性から政府の関与が必要であることが指摘された。最後に、グローバルな炭素価格の導入の可能性と課題が議論され、北欧地域が域内でのカーボンプライシング施策や国際協力を通じて積極的な役割を果たすべきことが指摘された。

※本ウェビナーの録画はUNFCCCのYoutubeチャンネルから閲覧可能。

傍聴報告はこちらからご覧いただけます。