I4Cウェビナー傍聴:CMM-WG –I4Cワークショップ:パリ協定6条の方法論アプローチの設計における機会と課題– ステークホルダーの見解を聞く(2021年5月26日)
2021年6月17日
「CMM-WG –I4Cワークショップ:パリ協定6条の方法論アプローチの設計における機会と課題–ステークホルダーの見解を聞く (CMM-WG –I4C Workshop: Opportunities and challenges in designing Article 6 methodological approaches – eliciting stakeholder perspectives)」
本ウェビナーは、Perspectivesが中心となり運営するCarbon Market Mechanisms Working Group (CMM-WG)が主催し、市場メカニズムの専門家及び政府関係者によりパリ協定の原則に適合したパリ協定6条における方法論の運用化について議論が行われた。本ウェビナー開催の背景として、パリ協定の目標を達成するために必要な野心レベルを保つと同時に「共通だが差異ある責任」の考慮と民間セクターの関与を促進しながら、どのようにベースラインの設定及び追加性の実証を行うかが重要課題となっている。
まずドイツ環境省より、京都議定書からパリ協定への移行により、6条取組におけるホスト国の役割の重要性が増し、ホスト国がより戦略的に6条取組を活用する必要性やそのための課題が紹介された。次にパリ協定6条取組の具体事例として、スウェーデンエネルギー機関(SEA)によるパイロット事業のコンセプト及び日本政府による二国間クレジット制度(JCM)の具体的な実施状況が共有された。特にJCMについては、方法論においてBAUより保守的にベースライン(リファレンス排出)を設定する具体的な方法が紹介された。また、CMM-WGにおけるベースライン設定に関する研究の紹介と、その内容に関する議論が行われ、特にNDC及びパリ協定の長期的なカーボンニュートラル目標にベースラインを適合していくことの必要性や課題について言及された。
傍聴報告はこちらからご覧いただけます。