ウェビナー傍聴:ニュージーランドにおける自主的緩和取組の促進 [新たな政策提案の紹介](2021年4月1日)

2021年5月12日

「ニュージーランドにおける自主的緩和取組の促進 [新たな政策提案の紹介] (Boosting Voluntary Climate Action in Aotearoa New Zealand [Part 1: Introducing a new policy proposal] )」

日時:2021年4月1日(木)
主催:MOTU, Energy Efficiency and Conservation Authority (EECA)

本ウェビナーでは、自主的緩和取組を活性化し、企業による信頼性及び透明性が高くかつ市場で有効な主張を可能するための革新的な政策提案をまとめた報告書「Boosting Voluntary Climate Action in Aotearoa New Zealand」の概要が紹介された。同報告書はEECAの委託によりニュージーランドの経済研究機関MOTUが作成した。

同報告書では、まず自主的緩和取組の定義と意義及び京都議定書からパリ協定への枠組みの変化により既存のカーボンオフセットの取組も変化する必要性があることを分析している。また、分析結果を踏まえ、ニュージーランドがパリ協定におけるNDC目標を達成し、更にNDC目標を超えて緩和を促進することを目的として、企業が自主的緩和取組及びオフセットに対して異なるニーズを持つことから、2トラックアプローチを提案している。

トラック1「カーボンホライゾン」は、政府による規制を超えた自主的なGHG削減に相当調整を伴わない認証もしくはクレジットを付与し、企業はNDC達成への貢献もしくはカーボンファイナンス貢献を主張する。これは、パリ協定のNDC達成に向けたギャップを補うアプローチとして位置付けられる。トラック2「カーボンフロンティア」は、政府による規制を超えた自主的なGHG削減に対して相当調整を伴うクレジットを付与し、企業は世界全体のカーボンニュートラルへの貢献を主張する。これは、パリ協定のNDCを超えて世界全体の緩和を促進するアプローチとして位置付けられる。同提案はコンセプトの検討段階にあり、実際に施策を実施するには、更なる検討が必要であると言及された。

※本ウェビナーの関連資料及び録画はMOTUのウェブサイトから閲覧可能です。

傍聴報告はこちらからご覧いただけます。