ウェビナー傍聴:民間企業セクターにおける科学に基づくネット・ゼロ目標設定の基礎(2020年9月15日)
2020年10月16日
「民間企業セクターにおける科学に基づくネット・ゼロ目標設定の基礎 (Foundations for science based net-zero target setting in the corporate sector)」
日時:2020年9月15日(火)
主催:Science Based Targets Initiative
SBTiは2018年10月にIPCCが発表した「1.5℃特別報告書」の内容を受け、2℃目標から1.5℃目標を基準とした制度改定を実施した。また、2019年6月に開始した「Business Ambition for 1.5℃」キャンペーン(※従来のSBTの目標設定とは別)では、参加企業に対して1)全てのスコープにおける1.5℃目標基準に沿った中期目標、2)ネット・ゼロの長期目標及び2℃目標基準に沿った中期目標、のいずれかを設定することを要件としている。(※中期目標とは従来のSBTの目標設定のこと)。本キャンペーンには、これまで約300社が参加している。
現在、SBTiでは「2050年までのネット・ゼロ目標」に係る定義や要件について検討を進めており、この度、そのコンセプトをまとめた文書「Foundations for science based net-zero target setting in the corporate sector(2020年9月Version 1.0)」を発表した。今後、2021年11月までに制度の構築を進める予定。
本文書では、地球レベルでのネット・ゼロ達成に関してIPCCが提供する科学的根拠に基づき、企業のネット・ゼロ目標設定のあり方の定義や原則について検討している。特徴として、従来のSBTの目標設定が企業のバリューチェーン内の削減にフォーカスしている一方、ネット・ゼロ目標は、更に未削減の排出や削減不可な排出に対しても責任を負うような取組である。企業の取組は、「削減」、「埋め合わせ」、「ニュートラル化」の3つに分類され、これらの役割と組み合わせについて分析・整理している。特に、「埋め合わせ」については、世界のネット・ゼロへの移行へ貢献する方法として、企業がネット・ゼロへの移行期間において実施する取組として推奨されている。
傍聴報告はこちらからご覧いただけます。